学生による制作・研究発表
当日展示・発表される学生による制作・研究の一覧です。個人制作・研究のほか、グループや研究室展示の概要もご覧いただけます。
※作品番号と色はタイムテーブルに対応しております。
1
松本隆の歌詞にまつわるトークショー
展示スペース
小原幹哉、近藤立基、杉野若葉、中村日向子
作詞家・松本隆を愛する同期4人による、松本隆の書いた歌詞にまつわるトークショー。当日は松田聖子からランカ・リーまで幅広い楽曲を取り上げる予定。
2
こえのいけ
プロジェクトルーム3
藤井嗣音
発した声が物体となって返って来る。
水に浮かんだ文字達に触れると、声が聞こえてくる。
終日常設
3
そこになかった舞台
ロッカールーム
阿部かのこ
テープレコーダーとスピーカー、声によるインスタレーション作品。不明瞭な録音が舞台上への視線を撹乱し、音のみになった声はそれでもなお視線を錯覚させる。現在と身体が不在の舞台は異形のものとして出現する。
終日常設
4
Archives
倉庫3
野中彩和子
本物の骨を用いた動的なサウンドインスタレーション。 生前、多様に生きていた動物たちの骨が混ざり合う音を聴くことで、命からモノへの変遷を感覚する。
終日常設
5
許されない/許されたい
書庫2
杉野若葉
自分自身が「許されていない」「許されたい」と感じる瞬間から着想を得たセルフポートレート写真群。
※一部性的表現があります
6
私とあなたでなにができるか
書庫2
幸谷聖奈
インスタレーション兼パフォーマンス作品
その時の私とその時のあなた(私)でなにができるか考えたい。
"ステージ"と"客席"という関係ではない場所で演奏を行う。展示時間中、常に演奏が行われているわけではないが、常になにか起こっている。
7
Buglitch
書庫2
堀哲人
微生物が音を奏でるプログラムの中に組み込まれたら
それは音の一部になった
まるで楽器を鳴らすかのように
微生物は泳ぐ
ほらそんなきみも
8
Traversée I
第7ホール
Nicolas Brochec、幸谷聖奈
「Traversée I」はフルートとライブ・エレクトロニクスのための作品である。この作品は進行中の作品であり、今回は冒頭の5分のみを演奏する。「Traversée I」はフルートの様々な奏法をコンピューターが認識し、自動的に音響エフェクトを変更するという私が開発したプログラムによって構成されている。タイトルの意味は、フランス語で「横断」という意味である。
9
Melted Boundary
第7ホール
道城翔映
ビックバンドの編成を元に弦楽カルテットを加えたコンテンポラリージャズ・ラージアンサンブル曲。 2から5の数字の組み合わせによるポリリズム・変拍子から単純な拍子へのリズム変化、弦と管楽器の掛け合い、モードの移り変わりによって曲は展開されていく。
10
沼・郷・墓
第7ホール
横澤暁生
芥川龍之介『沼』、エドガー・アラン・ポー『幻の郷』、マラルメ『エドガー・ポーの墓』の、「死」をテーマとする3つの文学作品を題材としたピアノ組曲。死に至る旅、死後の世界を垣間見る旅、人の死を前にする生者という、それぞれの視点から死を描く。
11
Re/In-spiration
第7ホール
小林知夏
空気を吸って、吐く。無意識のうちに身体は周期的な規則に従っている。慣れ親しんだ依存へのささやかな反抗。反復行為に耳を澄ませて、目を遊ばせ、その身を委ねてください。ミニマル・ミュージックの形式による身体と演奏のパフォーマンス作品。
12
みえない絵本
第7ホール
田村日向子、上本裕太
しずかでうつくしい湖に生まれた水鳥のこどもの物語。 文字や絵ではなく、音楽と環境音で物語の表現を試みた。 ホール空間に情景を表す聴取体験を演出した。
※上演中、音の大きい場面や暗転あり
13
おとにかこまれてみた
音響制作スタジオ
澁谷陽奈
異なる編集をした一つの音源を立体音響による再生方法で聴き比べていただきます。
少人数吹奏楽アンサンブルの楽曲を用いてメロディの移り変わりをわかりやすくミックスすることで、立体音響に馴染みのない方でも「わかりやすい音」を目指しました。
14
ATMOSPHEREx
音響制作スタジオ
有田千夏
立体的に配置された複数のスピーカーを用いて再生するマルチチャンネル音響作品です。
ムソルグスキー作曲 組曲《展覧会の絵》をテーマに書き下ろされた2曲の新曲に、様々な加工と効果音を加えて制作しました。
作曲 鹿田愛
演奏 小池晴
15
声ノ多重録音ニヨル不眠夜想曲
音楽演習室1
ジェームズ帆起
眠れない日の脳内の蠢きを音楽で再現する試み。作者の声を多重に録音し構成された数曲をもとに、30分ライブパフォーマンスをいたします。
※音量大
16
Music For Artpath
中庭
泉香佑
師走の空に流れる極寒アンビエントライブ。会場内の様々な場所でお楽しみいただけます。
中庭にお越しの際は、防寒具と温かい飲み物をご用意ください。
17
執行部企画《点をこえる》
展示スペース
千住 Art Path 2023 執行部
アートパス執行部によるトーク企画。 各研究室から学生などを招き、日頃の制作・研究や今年のアートパスについてのトークを行います。研究室や学年の境を越えた音環生たちによるトークをぜひご覧ください!
18
毛利研プレゼンツ2023 ポピュラー音楽と現代文化を研究すること
第1講義室
毛利研究室
映画やミュージカル、童謡、音楽のグローバル化、日本のアイドル文化からサブカルチャーまで、学生の研究成果の発表。同時に研究室の学生によるラジオ番組配信プロジェクトも紹介する。
またゲストに、初日はシティポップ、渋谷系の数多くの名盤を送り出したレジェンドな音楽プロデューサー牧村憲一さん、2日目はアイドル/音楽プロデューサーの福嶋麻衣子さんをお招きし、教員、学生を交えて音楽プロデューサーのあり方について議論する。
19
アクセスポイントくまけん
プロジェクトルーム2
熊倉研究室
普段はそれぞれの現場で活動するプロジェクトアートプロデュース熊倉研究室(通称:くまけん)の学生たちがここに集って、日頃携わっている企画の紹介展示、日々感じていることについての座談会を行います。
もやもややワクワクを持ち寄って互いのポイントにアクセスし合う場です。
どうぞお気軽にお立ち寄りください!
20
プロジェクト音響部屋
第2講義室
プロジェクト音響
プロジェクト音響の学生による常設展示。
学部1年生によるステレオミックス音源や学部2,3年有志によるミックス音源をヘッドフォンで視聴できます。プロジェクト音響の紹介並びに音響に関する専門用語を解説する『音響用語集』の展示・データ配布も行います。
終日常設
21
Mask(ed)
大会議室
板垣颯之介
スピーカーとヒアリングループを用いたインスタレーション・パフォーマンス作品。
スピーカーは低周波で部屋を満たす。歩き回ればその支配から逃れられるかもしれない。抗うものの声に耳を傾けたとき、あなたと部屋は何を語るだろうか。
※音量の大きな低周波音が流れます
終日常設
22
応答する星座
音楽演習室2
須藤啓太
誰もが絵を描くような感覚で音楽を作り出す体験ができることを目指した、音楽シーケンサー的なゲーム。あなたがWiiリモコンを操作し、光るボールを画面上に配置していくことで、ボール同士が繋がりを持つようになり、音を生み出すことができる。
終日常設
23
聴き、触れる。
音楽演習室3
藪崎友輔
音像定位は触覚にどのような影響を及ぼすのか。今回は頭内定位と頭外定位、指先で知覚する物質の粗さや硬さに焦点を当てる。ヘッドフォンから聴こえる定位の異なる音に合わせてご自身の触覚を働かせていただく、そしてその関係を探っていただく体験型展示。
※棒を介して様々な物質に触れていただくため、触覚過敏の方はご注意ください。
24
CUVEMENT
音楽演習室4
河村さつき
立方体(Cube)の動き(Movement)という造語のタイトルが示すように、立方体を動かしリズムに合わせてボタンを押すという独特の操作性を持つ音楽ゲーム作品。右手と左手で異なる要素を操作する不思議な感覚とともに、ゲームを演奏できる。
終日常設
25
大学院 音楽音響創造
録音実習・作品紹介
音楽演習室5
池田翔、菅原英樹、藤垣美南
東京藝術大学奏楽堂での「モーニング・コンサート」にて録音した協奏曲の音源や、自主制作の立体音響作品をスピーカー再生にて紹介する。
大学院音楽文化学専攻音楽音響創造研究分野亀川徹研究室で音響を学ぶ学生が録音、ミックスを行った。
終日常設
26
ResonoRemake - 6th Hall -
スタジオB
松村道知
一人称視点の映像と27.2chのスピーカーによる立体音響コンテンツ。鑑賞者は仮想空間に再現された藝大6ホールに身を置き、演奏を自由な位置から聴取する。
音楽×立体音響×仮想空間から生まれる、新たな可能性の提起を試みた。
※混み合い時、整理券制を取る可能性あり
27
デッドドラムス
録音調整室
小原幹哉
ステレオ2mixのドラムソロ作品。タイトルの「デッド」は、残響が少ない音のことを言う。奏者と録音環境やマイキングについて入念に打ち合わせを行い、レコーディングを行った。レコーディングの環境が作曲と演奏に与える影響に注目して聴いてほしい。
28
変わるもの
録音調整室
近藤立基
千住キャンパス・スタジオAで収録した一つの楽曲について、異なるアプローチでミックスした二つの2chステレオ作品を比較する。一方はデジタルリバーブを使用せず、もう一方はデジタルエフェクトを積極的に活用したもの。
29
SKYSCAPES
スタジオA
永野太紀
笙は、その形を鳳凰に見立てられ、音色は「天から差し込む光」と表現されてきた。
管楽合奏という西洋音楽の編成で、笙の奏でる合竹(あいたけ) という和音を基に、新たな響きの追求と、楽器に込められた特別な想いの表現を試みた。
30
花は語りはじめる
スタジオA
鹿田愛
花が散るのを見たとき、どのような気持ちが湧いてくるだろうか。
その儚さを自分の人生に重ねあわせて悲しみを感じたり、散るのをただただ眺めたり・・・花を題材とした和歌を集め、紡がれた言葉の背景をソプラノ、筝、チェロ、ピアノの音色で彩る。
31
Opening Dialogue
ゼミ室4
吉村空枝人
AIにより自動生成された架空の顔が2体のマネキンに映し出される。そのAI同士が人間を介さずに対話をする。それを観ることにより、私達人間のコミュニケーションについて考察を促すインスタレーション。
終日常設
32
MIDI上で演奏表情付けされたピアノ演奏音における人間らしさの要因
第3講義室
中村環希
DAW上での打ち込みにはMIDI規格の使用が欠かせない。 MIDIにおいて音の強さ・長さ・発音タイミングの3つのパラメータを操作して演奏表情付けを行い、どのパラメータが1番人間らしさに繋がるのかを自動演奏ピアノを用いて調査した。
33
生活環境音と快・不快についての
研究動向
第3講義室
中島笑衣瑠
日常生活は、家電製品の音や生き物の鳴き声など様々な音に溢れている。音を聞いた時の快・不快感情は個人や状況に依存する。また、音の大きさと不快度には相関があるが、小さくても不快な音も存在する。今回は、音と感情にフォーカスした研究事例を紹介する。
34
発声方法による母音の音響的特徴と
差異について
第3講義室
小曽根未来
声楽や演劇など、通常の話声とは異なる特殊な発声方法によって発話された音声には、特有の音響的特徴がみられることがある。 声楽的、演劇的発声と通常の話声について、それぞれの音声の音響的特徴について分析し、その特徴や差異の発生要因について検討する。
35
音声中の抑揚の大きさが発話の自然性に与える影響
第3講義室
栗田尭穂
音声中の抑揚の大きさと発話の自然性の関係に着目する。Legacy STRAIGHTを用いて抑揚を強調または平坦化した音声刺激を作成し、本学の学生を対象に会話文の音声として不自然かどうかを評価する主観評価実験を実施・分析を行った。
36
グランドピアノの棚板の振動が放射音に与える影響
第3講義室
佐藤匡介
ピアノを演奏すると、響板の振動を受けて蓋や側板などにも振動が生じる。本研究では、グランドピアノの鍵盤下の板に生じる振動が放射音の知覚や演奏に与える影響について調査した。
37
母音知覚におけるスペクトルの寄与について
第3講義室
中島笑衣瑠、阿部かのこ、小曽根未来、栗田尭穂
人間が声をどのように言葉として聞き分けているのかという疑問から研究を始めた。 ホワイトノイズに声のフォルマント情報を付加することで段階的に母音に近づけた刺激を作成し、ノイズと母音、母音と母音の、認識の境目を評価実験で調べた。
38
OSS収音方式におけるマイクの設置条件と音像定位の関係
第3講義室
藪崎友輔、板垣颯之介、佐藤匡介
Optimal Stereo Signal(OSS)は、ステレオ録音用の左右マイク間に円盤を設置することで簡易的にバイノーラル録音を実現する収音方式である。本研究では、OSS収音方式におけるマイクの角度や幅と収録音源の空間印象の関係を検証した。
39
スタジオAの臨界距離を調査する
第3講義室
小原幹哉、近藤立基、有田千夏、田村日向子
音源から直接耳に届く直接音と、床や壁に反射して届く間接音のエネルギーが等しくなる地点のことを臨界距離という。千住キャンパススタジオ Aにおいて、スピーカーとマイクの条件を変えることで、臨界距離がどのように変化するかを調査した。
40
バイノーラルプラグインの比較及び
使用指標の検討
第3講義室
澁谷陽奈、松村道知、中村環希
立体音響をヘッドホンによる両耳聴で体験するために、バイノーラル形式に変換するプラグインが使われる。プラグインによって異なる音像定位や音の広がり感などを調査し、マルチチャンネル制作を行うにあたってプラグインごとの特徴をまとめた。